近年、YouTube広告の需要は大きく増加しており、今後もまだ数年はこの勢いで規模の拡大が続くと見られています。
この記事では、自社の商材やサービスの広告媒体としてYouTube広告を検討している人に向けて、YouTube広告の概要を紹介し、広告の種類やそれぞれの方法にかかる費用、出稿方法や動画作成ツールなどについても、わかりやすく解説していきます。
ぜひ最後まで読んでYouTube広告の導入検討の参考にしてください。
YouTube広告とは

YouTube広告はYouTubeを利用した動画広告です。
YouTubeは世界中では10憶人以上、日本国内だけでも毎月4500万人もの人が利用している動画アプリです。
2018年に総務省の情報通信政策研究所が発表したデータによると、YouTubeの利用率は10代なら93.5%、20代なら94%となっており、全年齢の平均値でも72%以上となっています。そのため、この利用率を見るだけでも広告を配信する媒体として高いメリットがあることが分かります。
また、テキストだけのリスティング広告などとは異なり、動画を一定時間再生できることで、ユーザーに対して商材の表示内容を興味付けしやすい方法であると言えます。
さらに、YouTube広告はGoogleが持つターゲット情報を活用して、個々のユーザーに効果的な広告を出稿することが可能という点でも、広告主にとっては非常に魅力的なのです。
そしてもう一点、広告主にとってYouTube動画のメリットがあります。それは、リスティング広告やディスプレイ広告よりも単価が安いという点です。このようなさまざまな観点から、今後もYouTube広告は勢いを持って伸びていく分野として注目が集まっています。
YouTube広告の種類
ここでは4つのYouTube広告について、それぞれの特徴やメリットなどを解説していきましょう。
True Viewインストリーム広告
ユーザーがYouTubeで見たい動画をクリックした時や、動画の途中などに出稿される動画広告です。5秒以上経過すれば、ユーザーの判断でスキップすることができます。
広告主にとっては商材の認知度をアップしたい時や、ブランディングを進めたい時に有効な出稿方法です。
True Viewディスカバリー広告
ディスカバリー広告は自動的に動画が再生されるタイプの広告ではなく、検索結果が並んでいる欄に関連動画という形で表示される出稿方法です。
ユーザーが興味を持って自分自身でクリックすることで再生が始まるので、コンバージョンに繋がりやすく、インストリーム広告のように「強制的に見せられた」という感覚におちいることもありません。
バンパー広告
バンパー広告はインストリーム広告のように、ユーザーが選んだ動画が始まるときや途中、あるいは再生後などに挿入されるように設定されたものです。
バンパー広告は6秒間以内で終了するように作られています。インストリーム広告のようにスキップすることはできず、6秒間はユーザーに広告を見せることができます。
効果としてはインストリーム広告と同様に認知度のアップやブランディングが期待できます。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告はタブレットやスマートフォンなどのモバイル端末向けのYouTube広告です。他の3つの広告はYouTubeのアプリ内で再生や表示が行われますが、アウトストリーム広告はYouTube以外のアプリやコンテンツ上で表示されます。
動画の50%以上の面積で2秒以上の再生が行われた場合に課金されるシステムになっています。
YouTube広告の費用相場

ここではYouTube広告の課金システムや価格相場について解説します。
True Viewインストリーム広告の場合、再生が始まって5秒後にスキップ可能になりますが、広告主に課金されるのは動画が30秒以上再生された時です。
インストリーム広告を選択している広告主にしてみれば、動画をできるだけ長く見てもらったうえで、認知度を上げたりブランディングを進めたりすることが目的です。そのため、短い時間でスキップされるケースが多いのであれば、商材の魅力を伝えられるように動画を長く見てもらう工夫をする必要があります。
True Viewディスカバリー広告の場合は、クリックや再生時間ではなくインプレッション数(広告表示回数)で課金が行われます。
バンパー広告もインプレッション方式で、1000回の再生を行ったことで課金が発生します。
アウトストリーム広告は、動画の50%以上の面積で2秒以上の再生が行われれば課金されます。
平均相場はジャンルによって異なる
4つの広告タイプの課金方式は上記で説明しましたが、価格的には動画のジャンルによって大きく異なります。平均的に旅行関係の広告は単価が安く、不動産関係などの単価は高い傾向にあります。
上記のように業種などで大きな変動があるので、あくまでも目安として表記しますが、インストリーム広告もディスカバリー広告も1回あたりの単価は3~20円程度が目安です。
かけられる費用は会社規模や事業内容でも差があると思いますので、最初は低めの予算に設定しておいて、露出を増やしつつ反響を見ながら単価を上げていくという方法をおすすめします。
YouTube広告の出稿方法
ここではYouTube広告の出稿方法をわかりやすく解説していきます。ちなみにYouTube広告の出稿はGoogle広告の画面から行うようになっていますので、YouTube側で探さないように注意してください。
出稿までの手順
YouTube広告の出稿までの手順を解説します。
1.Google広告に登録する
Google広告の項目で「今すぐ開始」をクリックすれば、後は流れに沿って名前や住所などを入力していきます。ここから先は広告配信の設定になっていくので、配信する動画は先に作ってYouTubeにアップロードしておきましょう。
2.キャンペーンの作成

キャンペーンのタイプが「販売促進」や「ブランド認知度とリーチ」などのさまざまな種類があるので目的に合うものを選択します。

その後は、広告の種類を選択できるようになっています。
3.配信する内容を入力
配信の入札単価や期間などを決め、入力していきます。配信の設定はGoogleディスプレイ広告と変わらないので、Googleディスプレイ広告こ記事を参考に設定してみてください。
4.動画のURLを貼り付ける
事前に作ってアップロードしているYouTubeのURLを貼り付ければ完成です。
Youtube広告の動画サイズ
フォーマット | プレースメント | デバイス | サイズ |
---|---|---|---|
ディスプレイ広告 | お勧め動画の上部、注目動画の右側に表示(大きい場合プレーヤーの下に表示されることもあり) | PC | 300×250または300×60 |
オーバーレイ広告 | 動画再生画面の下側20%に表示 | PC | 468×60または728×90 イメージ広告またはテキスト広告 |
スキップ可能な動画広告 | 5秒間の再生後にユーザーの判断でスキップ可能 ユーザーが選択した動画の前後または途中に挿入 オプションをオンにすると対象広告の後にバンパー広告が再生される可能性あり | PC、モバイルデバイス、ゲーム機、テレビ | 動画プレーヤー内で再生される |
スキップ不可の動画広告 | ユーザーが選択した動画の前後、または途中で再生し、最後まで再生する | PC、モバイルデバイス | 動画プレーヤー内で再生される 地域に応じて15または20秒 |
バンパー広告 | 最長6秒、スキップ不可の動画再生後ユーザーが選択した動画が再生 オプションをオンにするとスキップ可能な広告とバンパー広告が再生される可能性あり | PC、モバイルデバイス | 動画プレーヤー内で最長6秒再生される |
スポンサーカード | 動画に登場する商品などの関連コンテンツの掲載が可能 ユーザーにはティーザーが数秒表示され、動画右上のアイコンからカードの閲覧が可能 | PC、モバイルデバイス | 多様なカードサイズ |
動画広告を作る際のツール
ここでは動画作成のためのツールを何点か紹介します。
Adobe Premiere Pro CC
アドビ社が提供しているプロ向けの動画編集ソフトです。Photoshop やAfterEffectsとの連携もできますし、使いやすさにも定評があります。
プロの映像制作者の多くが使用しているのにも関わらず、月額が数千円で使用できますから、企業戦略的には決して高い商品ではないでしょう。
Power Director
日本国内では現状シェアナンバー1の動画編集ソフトです。縦動画や4Kにも対応しています。上記のAdobe Premiere Pro CCはプロ志向が強いですが、こちらの商品は初心者にも使いやすく、動作の軽さでも評価されています。
サブスク版で年間1万円かからないので、非常にお手頃です。
Adobe Premiere Elements for Windows
アドビ社の製品でAdobe Premiere Pro CCよりかなり家庭向けのイメージで作られており、日常使いに適しています。
GOM Mix Pro
初心者にも使いやすく、価格的にも数千円なので購入しやすい動画編集ソフトです。縦動画にも対応しています。
IcecreamVideoEditor
無料の動画編集ソフトですが、4K画像にも対応しています。デザインがテンプレートなので細かいことはできませんが、直感的な操作で動画を作れるメリットがあります。
まとめ
YouTube広告について、概要や特徴、広告種類や登録方法、画像サイズなどをまとめました。
入門編として全体を広く解説したので、細かい部分についてはよくわからない、と思われた方も多いと思います。実際に企業の販売促進やブランディング、認知度アップのツールとしてYouTube広告を利用したいとお考えの場合は、ぜひクロス・コミュニケーションにご相談ください。
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