LINE広告はスマホユーザーのほとんどにアプローチできる!?出稿方法やオーディエンスの設定方法も解説

LINE広告はスマホユーザーのほとんどにアプローチできる!?出稿方法やオーディエンスの設定方法も解説

今回は、これからLINE広告を利用したいと考えている企業や、既にLINE広告を利用しているけど今一つ活用しきれていないという企業に向けて、LINE広告の機能や役立つ情報を紹介していきます。


LINEは日本国内で最も利用されているSNSですから、適正な運用方法を知ればビジネスツールとして大きな可能性を得ることができます。ぜひこの記事を参考にして、LINE広告のメリットをビジネスにしっかり活用してください。

LINE広告とは

logo-LINEapp_白背景

LINE広告は、日本最大のユーザー数を持つSNSであるLINEが運営している広告配信プラットフォームです。

LINE広告の配信面

まずは、LINE広告が配信される場所を概略で紹介しておきましょう。

LINE NEWS

LINEアプリのニュースを掲示するタブのトップページやスクロールしていく途中に表示されます。新製品の広告などはニュース記事と並んでいても比較的違和感がないので、商材やサービスの認知度アップなどに向いています。

タイムライン

タイムラインから広告に接触する層としては女性が多いのが特徴です。LINE公式アカウントでユーザーがブロックしている企業やブランドでも、タイムラインには広告掲示できるメリットがあります。

LINEポイント

動画視聴などのミッションを達成するとLINEポイントを付与するサービスがあることで、日本国内で最大級のリーチ力を持っています。この項目にアクセスするのは40~50代の中年層が多いのも特徴です。

LINEショッピング

LINEを経由してさまざまなECサイトでショッピングができることから人気が高く、2019年7月時点で2800万人が登録しているサービスです。登録ユーザーの7割程度が女性で、20から30代の年齢層に働きかけやすい特徴があります。

LINEマンガ

LINEが配信している電子マンガサービスです。基本利用は無料のため、カジュアルに楽しめることからユーザー数も多くいます。

LINEブログ

LINEが提供しているブログサービスです。一般の人だけでなく、有名人も更新していることから、ファンの人など一定のユーザー数があります。

Smart Channel

LINEアプリの中のトークリストの最上位に記載される広告です。トークのみでLINEを使っている人の目にもとまりやすく、タップするだけで自社商材のランディングページに遷移させることが可能です。


他にも、「LINE広告ネットワーク」と呼ばれるLINEのファミリーアプリにも、LINE広告を通じて配信が可能になっています。ファミリーアプリにはWEAR、マンガUP!などのユーザー数が多いアプリもあります。

LINE広告の配信フォーマット

配信フォーマットは、大きく分けて「Card」「Square」「Vertical」の3種類があります。


・Card…画像サイズ1200×628、動画アスペクト比16:9


・Square …画像サイズ1080×1080、動画アスペクト比1:1


・Vertical…動画アスペクト比9:16(動画のみ)


Smart Channelだけは、下記の別配信フォーマットが定義されているので注意しましょう。


①アイコン…サイズ114×114(公式アカウント、もしくはLINE@で利用している画像)


②タイトル…全角半角問わず20文字以内


③本文(ディスクリプション)…全角半角問わず75文字以内

LINE広告の特徴

LINEは世界規模で見ればFacebookやTwitterよりもユーザー数は少ないのですが、日本国内のSNSでは圧倒的に多いユーザー数を持っています。(2019年12月末時点で8300万人と発表されています)この日本最大のユーザー数に対して広告配信できるという点で、LINE広告は大きな効果が期待できます。


また、2019年にある民間会社が行った調査によれば、国内のSNS利用者の中で81.3%の人がLINEのサービスを利用しており、他のSNSを利用せずLINEのみを利用しているユーザーが39.9%も存在するというデータがあります。


つまり国内のSNS利用者のほぼ4割がLINEだけを利用しているということですから、SNS広告戦略を考える上で、LINE広告を無視できない媒体であることは間違いありません。


しかしその一方で、多くのユーザーはトークを中心とした連絡手段としてのみ利用している傾向が高く、そのため広告が表示されることに必要性を感じていないだけでなく、邪魔とすら思われている面もありますから、広告の出稿の仕方には工夫が必要と考えた方が良いでしょう。

LINE広告の出稿方法

ここからはLINE広告を出稿するまでの具体的な流れを、リストで紹介していきましょう。

LINE Ads Platformのアカウントを設定する

LINE広告では、アカウント作成に関して商材やビジネス形態上のハードルが高いことが知られています。このことに関しては次の項目で別途記載します。下記のURLからオンライン登録を行います。


https://admanager.line.biz/pages/entry-flow/

広告タグを設置する

キャプチャ-LINE広告_タグの画面

広告タグにはベースコード(全ページに貼るタグ)とコンバージョンコード(サンクスページのみに貼るタグ)の2種類があります。


操作的にはLINE Ads Platformにログインして、それぞれのタグから入力していくだけです。それぞれのタグが準備されているので適所タグの貼り付けを行いましょう。


画面左上の「≡」の中の「共有ライブラリ」→「トラッキング(LINE Tag)」からタグを取得しましょう。

セグメントを作成する

セグメントは広告識別子型か、URLベースで作成します。この操作もLINE Ads Platformから容易に設定することが可能です。

広告識別子型とは

その端末で閲覧されている情報をもとに、ユーザーが好む傾向をトレースして広告配信に役立てるための仕組みです。Googleなどのディスプレイ広告を知っている方なら「オーディエンスターゲティング」の方が聞き馴染みがあるでしょう。


例)音楽好きな人、コスメが好きな人、などの興味関心を設定できる

URLベース

「aaa.com/blog」を閲覧したことがあるユーザー、とセグメントタグが貼られている全てのURLから指定することが可能です。リターゲティングともいいます。


ここまで終えれば出稿が可能な状態になっています。

クリエイティブ入稿を行う

クリエイティブとは表示したい広告文(バナー)のことです。自社商材のアピールに有効な静止画や動画を用意し、必要な説明文や商品タイトルを付けてデータファイルを入稿しましょう。

キャンペーンを作成する

LINE Ads Platformの「キャンペーンの新規作成」タブをクリックして、キャンペーンの名称や入札の種類、予算、配信期間、目標とするKPI(クリック単価など)を入力してステータスを有効にします。

広告グループを作成する

広告グループでは、配信メディアやターゲットの年齢や性別、地域、関心ごとなどを選んでいきます。

広告を作成する

キャプチャ-LINE広告_広告フォーマット

「+広告の新規作成」をクリックして、入札金額や自社サイト、ランディングページのURLを設定し、配信するクリエイティブの選択などを行えば作業は終了です。


この後クリエイティブの審査を通過すれば、広告の配信が行われるようになります。

CTAボタンの「詳細はこちら」がデフォルトになっています。

他の広告媒体に比べると少し審査は厳しめになっている

LINE広告の審査はGoogleやYahoo!などの広告媒体と比較して、かなり厳しいと言われています。


LINE広告の公式ページでも特定の業種や商材、業態などによって利用できないことを記述しています。


ここで全件記載するのは難しいですが、例えば宗教関係やギャンブル関係、アダルト関係、出会い系、政党などに加えて、たばこや武器全般などが挙げられています。


業種や商品が多いので、自社の商材が禁止項目に該当するものではないか、アカウントを申請する前に以下を確認されることをおすすめします。


参考:「ご利用いただけない業種・業態、商品・サービス」

審査結果は1~2週間かかる場合も

申し込み後、審査は広告用のアカウントとメディア、広告のそれぞれに対して行われます。LINE広告の公式ページによると、10営業日ほどで審査が完了するという趣旨のことが書いてありますので、おおむね2週間程度はかかると考えて準備を進めましょう。


自社の商材のアピール素材も含めて、時間的に余裕を持って進めることが必要です。


余談ではありますが、弊社では下記のように「バナーサイズ早見表」を共有スプレッドシートに保存してあり、バナー制作の際デザイナーに効率よく伝えられるようにしています。各媒体によってバナーサイズは異なるので「ぴえん」となりそうですが、実は案外バナーサイズの比率が同じだったりします。ご参考になれば幸いです!(バナーの名前と配色は弊社独自なので無視でお願いします)

キャプチャ-バナーサイズ早見表

LINE広告のバナーサイズ

項目 アイコン解像度 アイコン容量 イメージ解像度 イメージ容量 形式 備考
Web静止画 114×114 50KB以下 1200×628
(1.91:1)
1080×1080
(1:1)
10MB以下 Jpg、png 画像内のテキストは全体の2割以下
APP静止画 114×114 50KB以下 1200×628
(1.91:1)
1080×1080
(1:1)
10MB以下 Jpg、png 画像内のテキストは全体の2割以下
Web動画 114×114 50KB以下 自動生成 mp4
APP動画 114×114 50KB以下 自動生成 mp4
Web・APP
(Hike Network)
114×114 50KB以下 114×114
640×320
640×200
50KB以下
(114×114)
1MB以下(640×320)
1MB以下(640×200)
Jpg、png メディア側で素材がトリミングされる可能性あり
項目 動画解像度 動画容量 形式 動画ビットレート 動画の長さ
Web静止画
APP静止画
Web動画 16:9(横240~1920)(縦135~1080)
1:6(横600~1280)(縦600~1280)
16:9(横135~1080)(縦240~1920)
100MB以下 mp4 最大8Mbps 5~120秒
APP動画 16:9(横240~1920)(縦135~1080)
1:6(横600~1280)(縦600~1280)
16:9(横135~1080)(縦240~1920)
100MB以下 mp4 最大8Mbps 5~120秒
Web・APP
(Hike Network)

LINE広告のオーディエンス

LINE広告では配信する相手をさまざまな要素から条件付けていくことで、費用対効果を踏まえた広告配信が可能です。この対象者を絞る機能をLINE広告は「オーディエンス」と呼んでいます。


LINE広告では「メッセージ配信」からオーディエンスの設定が可能です。オーディエンス設定には以下のようなものがあります。

ユーザーアップロード

TXTやCSV形式でユーザーのIDをアップロードし、オーディエンスを作成できる。

クリックリターゲティング

過去に情報や広告を送ったメッセージ内に含まれるリンクにアクションしたユーザーのオーディエンスを作成できる。

インプレッションリターゲティング

過去に送信したメッセージを、開封したユーザーのみを対象としてオーディエンスを作成できる。

チャットタグオーディエンス

1:1のチャットにつけたタグの対象者のみを対象としてオーディエンスを作成できる。


なお、LINE広告のオーディエンス設定ではフィルター機能があり、友だち期間や年齢、性別、居住エリアなどが条件として活用できます。


ここまで解説した設定を利用して、例えば過去に配信したメッセージをクリックした人の中で、20~40代の女性を対象にオーディエンス設定を行い、新たに別のメッセージを送信する、といった運営が可能です。

LINE広告の成功事例

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LINE広告を活用することによる成功事例は、LINEビジネス公式サイトにて複数確認することができますが、中でもLINE広告のポテンシャルを感じることができる事例をピックアップします。


アサヒビール株式会社では、リニューアルした自社商品である「芋焼酎かのか」の認知度アップとファン獲得のためにLINE広告を利用しました。LINEといえば若年層へのアプローチに強い印象があるご担当者様もいらっしゃると思いますが、当事例では30~40代の新規ファン獲得を目指し、成功しています。


LINEリサーチによると、商品認知度が1.2倍、特徴認知度が1.8倍、好意度が2.3倍、購入意向が1.5倍向上したとのことで、幅広いユーザー層にアプローチが可能な媒体であることを裏付ける事例と言えるでしょう。


参照:https://www.linebiz.com/jp/case-study/AsahiBreweries/

まとめ

このコラムではLINE広告について、概要や特徴、出稿方法やバナーサイズなどを簡易的にまとめました。LINEは日本国内で最も多く使用されているSNSですから、Web広告戦略を考える中で無視できない媒体です。これからLINE広告の導入を考えている企業の担当者の方は、この記事を読んで適切な運営の参考にしてください。


また、オーディエンス機能の絞り込みなどについては、この文面だけで自社の状態に合わせた選択をするのは難しいかと思います。しっかりと企業戦略にマッチしたオーディエンス設定を行いたいとお考えの場合、ぜひクロス・コミュニケーションにご相談ください。


クロス・コミュニケーションは、LINE広告を始めとして、Google広告やYahoo!広告など、Web媒体を利用したマーケティング戦略についての豊富な知識と経験を持っています。


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執筆者

株式会社クロス・コミュニケーション編集部

Cross Communication 株式会社クロス・コミュニケーション編集部

株式会社クロス・コミュニケーションのコンテンツ編集部。
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