東急不動産株式会社様 インタビュー

LINEミニアプリ開発

東急不動産株式会社様 インタビュー

不動産業

会員制リゾートホテル「東急ハーヴェストクラブ」で利用できるLINEミニアプリ。精算や、レストランの予約待ち人数確認、アンケート配信などLINE上で完結できるサービスを提供。

お客様とスタッフ、双方にメリットのあるDXでより豊かな宿泊体験を

お客様とスタッフ、双方にメリットのあるDXでより豊かな宿泊体験を
樟 茂育さん
東急不動産株式会社 ウェルネス事業ユニット ホテル・リゾート開発企画本部
ハーヴェスト事業部 事業企画グループ グループリーダー
樟 茂育さん
辻 真太朗さん
東急不動産株式会社 ウェルネス事業ユニット ホテル・リゾート開発企画本部
ハーヴェスト事業部 事業企画グループ 係長
辻 真太朗さん
田村 直紀さん
東急リゾーツ&ステイ株式会社 ハーヴェスト/ホテル運営統括部 事業開発部 マネージャー
田村 直紀さん

オフィスビルや商業施設、住宅などの事業に加えて、ウェルネス事業や海外事業まで多方面に事業展開を行っている東急不動産様は、近年DX推進にも注力し、「環境」「まちづくり」をキーワードに新しい住まい方や過ごし方を提供しています。今回は、ホテル運営におけるDX化の1つとして、同社が開発から運営・販売まで手掛ける会員制リゾートホテル「東急ハーヴェストクラブ」で利用できるLINEミニアプリを開発。アプリ開発のきっかけや、導入後の変化について伺いました。


DXで業務を効率化し、お客様に新しい体験価値を提供

今回開発したLINEミニアプリは、東急ハーヴェストクラブを利用されるお客様が、精算などの手続きをLINE上で完結できるほか、レストランの順番待ち人数の確認や、宿泊後のアンケート配信などを利用できるサービスです。これにより、お客様にとって宿泊時の利便性が向上するだけではなく、スタッフの業務負荷を軽減することも期待されています。

東急不動産LINEミニアプリイメージ図
――今回、LINEミニアプリの開発に至ったきっかけを教えていただけますでしょうか?
樟さん:スタッフの業務効率化を進めることで、余力ができる分、別の形でお客様に新しい価値を提供したいという思いがきっかけです。例えば、お客様がLINEミニアプリによって簡単にチェックアウトを済ませられれば、空いた時間でゆっくりと滞在を楽しめますし、スタッフもより丁寧にサービスをしたり、お客様とお話をしたりすることができます。
辻さん: 東急ハーヴェストクラブにとって、会員様は顧客というよりもパートナーのような存在です。そういった方々へ、心地よい”もうひとつの日常”の舞台を提供し、思い出や関係性を積み重ねていけることが東急ハーヴェストクラブならではの価値だと思っており、DX化によってこの価値をさらに強化できると考えました。
――DXにはさまざまな方法がある中で、なぜLINEミニアプリを選んだのでしょうか?
辻さん: 東急ハーヴェストクラブには、会員様だけでなく宿泊ご利用券をお配りしたご友人様や企業様など年に数回だけ訪れる方もいらっしゃいます。そのため、わざわざネイティブアプリをダウンロードしなくても良いLINEミニアプリを選択しました。二次元バーコードをその場で読み取ってすぐに使えるため、手軽ですし、LINEは多くの人が使い慣れているツールなので、DX化のファーストステップとして適していると感じました。
樟さん:既存のプラットフォームがあるのも理由の一つですね。なるべく早く現場に導入したいという思いがあったのですが、ネイティブアプリをゼロから開発するとなると、どうしても時間がかかってしまう。ですが、LINEミニアプリであれば比較的短期間で進められるというのも決め手でした。
――アプリ開発にあたって、機能面でこだわったポイントを教えてください。
田村さん: なんと言っても操作性のシンプルさです。次の画面に行くための動線を分かりやすくするというところにはこだわりました。東急ハーヴェストクラブには幅広い年齢層のお客様がいらっしゃいますので、ご年配の方でも使いやすい仕様にしたいという思いからです。また、現場の声に耳を傾けることも心がけましたね。案内のしやすさや使いやすさなど、現場で実際に使うスタッフから意見を聞き、反映させています。

アプリ導入によってお客様も従業員もスムーズに

――実際にアプリを導入してみて、どのような効果がありましたか?
田村さん: 精算機能で言えば、まだ導入して間もないですが、ある施設では、宿泊客全体の10%超の割合でアプリをご利用いただくなど、担当のスタッフも一定の手応えを感じています。お客様がお部屋でアプリを使って精算した後、混雑しているフロントを避け、キーの返却だけして帰るという想定した流れができていると思います。
樟さん: 実は私もローンチ後、混んでいる時期に泊まってみたのですが、いつもは帰りのフロントでの待ち時間を考慮しながら行動するところを、アプリですぐに精算できるので、予定が立てやすくなりました。特に子どもがいると、待ち時間が長くなると大変ですが、スムーズに動くことができ、プラスに感じました。
――今後LINEミニアプリを活用して、どのようにサービスを発展させていきたいですか?
辻さん: お客様が“もうひとつの日常”をより心地よく自分らしく過ごしていただけるよう、ニーズに柔軟に応えていければと思います。例えば、精算のついでにスタッフとゆっくりおしゃべりを楽しみたい方はフロントへ、最後までお部屋でゆっくりしたい方や家族連れの方などはお部屋で精算するなど、選択肢を広げていきたいですね。
樟さん: 今後はチェックインなどもアプリでできるようになると便利かもしれませんね。また、せっかくLINEを使っているので、お客様とのコミュニケーションツールとして活用することも検討したいと考えています。
アプリ開発のプロという安心感。丁寧に対話を重ね二人三脚で進めた

アプリ開発のプロという安心感。丁寧に対話を重ね二人三脚で進めた

――数ある企業の中から、クロス・コミュニケーションを選んだ決め手はなんだったのでしょうか?
辻さん: 第一に、アプリ開発においてプロフェッショナルであるという点です。さまざまな企業を担当されていて、実績が多かったため安心して依頼できました。また、イメージや世界観はあるものの、どう具体化して良いのかわからないといったところを汲み取り、『こうできるように考えていきましょう』と寄り添ってくれて、企画段階から二人三脚で、一緒に考えてくださるところが信頼できました。
――クロス・コミュニケーションとアプリ開発や運用を進める中でどんなことを感じましたか?
樟さん: 印象的だったのは、開発途中に『現場でどういうふうに使っているか』というチェックをきちんとしてくださったところです。ローンチした後のアフターサービスも丁寧で心強かったです。
田村さん: 私は要件定義から関わっていたのですが、現場での会話やメールだけでなく、プロジェクト管理ツールを通してのやりとりでも非常にスピーディに対応していただき、スムーズに進行することができたのが印象に残っています。
――クロス・コミュニケーションに対して、今後期待していることはありますか。
辻さん: アプリ開発段階から東急ハーヴェストクラブを訪れ、その空気感を含めて理解してくださっているので、ミニアプリ開発だけに留まらず、DXでよりサービスを進化させ、”クラブ”としての価値を上げるという部分をぜひお手伝いいだければと思っています。
社名 東急不動産株式会社様
業種 不動産業
事業内容 東急不動産株式会社様は、東急不動産ホールディングスの中核企業として、都市事業、住宅事業、インフラ・インダストリー事業、ウェルネス事業、海外事業など、新たな価値創出に向けて多方面に事業展開を行っている総合不動産企業です。「環境」「まちづくり」をキーワードに、DXを活用しながら、新しい住まい方や過ごし方を提供されています。