アプリマーケティングを成功に導くために(後編)
このコラムは『アプリマーケティングを成功に導くために』と題し、アプリが顧客とのタッチポイントや、エンゲージメントおよびロイヤリティの向上において、非常に重要なツールとなってきている一方で、競争が激化したアプリ市場の中でどのように顧客の関心を引きつけ、ユーザーエンゲージメントを最大化できるかについて重要な6つの要素をご紹介しています。
前編では、そのうち「A. ユーザーニーズの理解」「B. アプリのデータ分析と改善」について、具体的な手法とその重要性についてお話いたしました。
後編では、アプリストア最適化(ASO)の具体的な手法や、ターゲットユーザーに向けたプロモーション方法、アプリにおけるユーザーエクスペリエンスの最適化方法などについて、取り上げていきます。
おさらい
アプリマーケティングの主な目標とは、アプリの可視性を高めること、ユーザーの関心を引きつけること、アプリのダウンロードやインストールを増やすこと、そしてユーザーエンゲージメントや収益を最大化することです。
アプリマーケティングを成功に導くためには
- A. ユーザーニーズの理解
- B. アプリのデータ分析と改善
- C. アプリストア最適化(ASO)
- D. ターゲットユーザーに対する的確なプロモーション
- E. ユーザーエクスペリエンスの最適化
- F. 継続的なマーケティング活動
の6つが重要です。
後編では、「C. アプリストア最適化(ASO)」「D. ターゲットユーザーに対する的確なプロモーション」「E. ユーザーエクスペリエンスの最適化」「F. 継続的なマーケティング活動」について、ご紹介します。
C. アプリストア最適化 (ASO)
アプリストア最適化(ASO:App Store Optimization)とは、自社のアプリをアプリストアの検索結果の上位に表示されやすくしたり、訴求力の高い詳細ページを作成し、アプリのダウンロード数を促進する施策のことです。ASOは、アプリの可視性を高め、ターゲットユーザーにアプリを見つけてもらいやすくするための手法を指します。
ASO対策における施策は主に以下の2つがあります。
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SEO(検索エンジン最適化)
アプリの名称、説明文を、狙ったキーワードで表示されるように最適化することで、アプリストア内検索における検索結果での上位表示するための施策です。
近年のアルゴリズムは、キーワードとアプリ詳細ページのコンテンツのマッチ具合だけではなく、アプリのダウンロード数(CVR)・利用率も影響していますので、適確なプロモーションによって、アプリの魅力を継続的にアピールすることも重要です。 -
CRO(コンバージョンレート最適化)
自社アプリの詳細ページのうち、スクリーンショットやプレビュー映像、紹介動画などを工夫し、アプリの利用価値を伝え、ダウンロードを促進する施策です。
SEOとCROの実施によってアプリ詳細ページの流入量とアプリのダウンロード数(CVR)を改善していきます。ASO対策は他の施策同様、継続的なPDCAが不可欠なため、アプリマーケティングの施策の一つとして、継続して実行していきましょう。
クロス・コミュニケーションのASOサービスは実績などもございますので、ぜひお気軽にご相談ください。
D. ターゲットユーザーに対する的確なプロモーション
アプリ市場は年々激化しているため、プロモーションを行わなければ、数多くあるアプリの中の一つとして埋没してしまいます。認知を広げて利用者を増やすため、的確なプロモーションが重要です。
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Webサイト
Webサイトにアプリの魅力的なデザインやスクリーンショットなどを掲載して、ユーザーにアプリの特徴や使用メリットなどを効果的に伝えます。狙ったキーワードでのサイトの検索順位を上げるために、リスティング広告も活用しましょう。
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SNS
ターゲットに向けてアプリの魅力を伝えるアカウント運用や興味を惹きつけるような適切なメッセージやコンテンツの広告配信を活用します。
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インフルエンサー
フォロワー属性や拡散力を考慮して、自社のアプリの魅力に合ったインフルエンサーを選定することで、多くのフォロワーにアプリの認知を広げることが可能です。
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オフライン広告
店舗などがある場合は、ダウンロードキャンペーンや利用メリットなどのチラシやポスターの作成、ノベルティの配布なども効果的です。
アプリのプロモーション運用に関しては、多くの実績がございますので、ぜひご相談ください。
E.ユーザーエクスペリエンス(UX)の最適化
アプリの利用頻度や満足度向上のためには、アプリの使いやすさやユーザーエクスペリエンスを向上させることが大切です。
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ターゲットユーザーに合致したデザインや機能
ターゲットユーザーのニーズ、行動、好みなどを理解し、合致したデザインや機能を搭載します。当社では、グループ会社であるクロス・マーケティングが保有する約800万人超の大規模パネルネットワークを活かし、正確で最適なユーザーリサーチを行うことができるため、ターゲットユーザーに適切なUXの選定が可能です。
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パフォーマンスの向上
デバイスに依存しないUXの実現、アプリの読み込み速度や操作の応答性を最適にして、ストレスなくユーザーが使用できるようにしましょう。
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パーソナライゼーション
各ユーザーのニーズにあわせて、個別の体験を提供できるようにパーソナライゼーション機能を組み込み、ユーザーによってカスタマイズされたコンテンツやレコメンド、特典等を提供し、ユーザーの満足度向上を目指します。
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改善
リリース後も、UX調査を定期的に実施したり、ユーザーフィードバックを収集して、アプリの改善点を特定します。A/Bテストやユーザーテストを活用して効果的な変更を特定しましょう。また、ユーザーからのフィードバックを受け入れ、丁寧なカスタマーサポートを提供することで、ユーザーからの信頼性向上や満足度向上につながります。
F.継続的なマーケティング活動
ユーザーがアプリを継続して利用してもらうためには、継続的なマーケティングのPDCA活動が重要です。アプリは、新機種への対応はもちろん、新機能のリリースなどを行い、アプリを進化させると共に、キャンペーンの実施、イベントの企画など、定期的なプロモーションを行い、ユーザーとの関係を育んでいくことが重要です。
まとめ
2回に分けて、アプリマーケティングを成功に導く6つの要素をご紹介いたしました。アプリマーケティングを成功させるためには、自社のアプリに興味があるユーザー、または既に利用しているユーザーのニーズや行動をしっかりと把握して、ユーザーが求める機能追加や、各ユーザーに向けて最適なマーケティング手法によってのアプローチを試み、PDCAサイクルをしっかりと回すことが重要です。
クロス・コミュニケーションでは、豊富なアプリ開発と運用の実績に培われた総合的なアプリマーケティングの支援が可能です。ぜひご相談ください。