アジャイル開発の設計~保守まで解説!依頼時に理解しておきたい点を開発会社目線で紹介
私たちの生活はITによって支えられており、ITは、私たちの生活をより豊かなものへと変えてくれています。
IT業界では、さまざまなシステムやソフトウェアが存在しており、それらを作るために多くの人々が携わり、さまざまな開発方法でシステムやソフトウェアの開発を日々行っています。
そこで今回は、ソフトウェア開発方法のひとつであるアジャイル開発について、設計や保守の部分の概要と流れを説明していきます。
前回の「アジャイル開発の基本概要「開発方法の違いや手法をわかりやすく解説」」では、主にクライアント(外部委託しようと考える会社)目線で説明をしましたが、今回は依頼先となる開発会社目線で説明をしていきます。アジャイル開発はクライアントと開発会社の連携が必要不可欠なため、お互いの立場を理解し円滑なプロジェクト進行を行うためにぜひチェックしてください。
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関連記事を読む⇒アジャイル開発の基本概要
目次
アジャイル開発の流れ
アジャイル開発とは、ソフトウェア開発方法のひとつであり、イテレーションと呼ばれる短い開発サイクルを繰り返しながら進めていく方法です。
アジャイル開発は2000年代以降から実施され始めた比較的新しい開発方法になります。従来の開発方法であったウォーターフォールモデルによる開発方法と比較して開発サイクルが短いため、クライアントの要望に臨機応変に対応できることがメリットとして挙げられます。
アジャイル開発は、おおよその仕様を決めた後に、イテレーションを繰り返していくことにより開発を進めていきます。
1回のイテレーションは1~2週間程度で行われ、その間に設計やテスト、運用を行い、顧客のニーズに対応したソフトウェアをリリースしていきます。
アジャイル開発の「設計」
アジャイル開発はイテレーションを繰り返していくことにより進めていく開発方法ですが、イテレーションは「設計」から始まります。(会社によっては「要件」、「要求」とも呼ばれます)
設計とは、チーム内での個人の役割を決めた上で、ソフトウェア作成の全体像を大まかに決めることを指します。
チーム内の役割を決める
イテレーションの設計を行うにあたり、最初にチーム内での役割を決めます。個人の役割を明確化することにより、チーム一丸となりスムーズに開発を進めることが可能になります。
チーム内での役割には、プロダクトオーナー、スクラムマスター、チーム、3つの役割があります。
プロダクトオーナーは、開発における最高決定権者であり、プロジェクトの優先順位を常に最新の状態に維持管理します。
スクラムマスターは、スクラムの中心となって、プロジェクトをスムーズに進める役割を担っており、スクラムが最大限の効率で稼動できているかどうかを常にチェックします。
チームは、開発に関わるすべての人材を指し、チーム一丸となってプロジェクトを進めるという意識の現われとして名づけられています。
大まかな仕様や要求だけ決める
従来のウォーターフォールモデルによる開発では、プロジェクトのゴールを明確に決定し、そのゴールから逆算してプロジェクトを設定していました。しかし、アジャイル開発ではプロジェクトのゴールを明確に決めるのではなく、大まかな仕様や要求だけを決めます。
これは、開発途中に仕様や設計の変更があることは当たり前という考えがあるためであり、実際に途中で変更がある場合でも臨機応変に対応可能にするためでもあります。
アジャイル開発の「運用」
設定に基づき、実装が行われたとしても、アジャイル開発はイテレーションを繰り返して進めていく開発方法であるため、プロジェクトは終了ではありません。
そのため、アジャイル開発の運用では、失敗しないためのポイントがいくつか存在します。ポイントをしっかりと押さえ、アジャイル開発でのプロジェクトを成功させましょう。
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全体のスケジュールを決める
アジャイル開発では、従来のウォーターフォールモデルによる開発とは異なり、明確なゴールは決めません。
そのため、スケジュールにおいても詳細に組み立てることはありませんが、大まかな全体のスケジュールは決めてから開発を始めます。
アジャイル開発は、開発の途中で何度も計画を見直すため、納期を決めるのは難しい開発方法ですが、最低でもどのような機能をいつまでに実装するのかなどの設定は必要になるため、大まかなスケジュールだけは決めるのです。
大まかなスケジュールを決定し、その中でクライアントとのコミュニケーションを通じて完成度の高いソフトウェアのリリースに努めていきます。
クライアントにアジャイル開発を理解してもらう
アジャイル開発は、何度もイテレーションを繰り返していくことによって進めていく開発方法です。
そのため、1度のリリースで完結ということはなく、リリースの度にフィードバックや打ち合わせを必要とし、更なる改善点を探っていきます。
アジャイル開発は、ウォーターフォールモデルによる開発のように、決まったゴールに向かって進む開発方法ではないことから、プロジェクトに対して理解してもらえていないと、クライアントからフィードバックを求めすぎや時間かかりすぎなどの不満が出てくる可能性があります。
クライアントとエンジニアの間で信頼関係を築くことは、アジャイル開発における成功の鍵のひとつなので、プロジェクトの進行方法をクライアントに理解してもらえていないと難しいものとなってしまいます。
アジャイル開発の「保守・管理」
ソフトウェアの開発では、プロジェクトの終了がサービス終了というわけではありません。
アジャイル開発においても同様であり、イテレーションを繰り返すことによって、クライアントが満足するソフトウェアをリリースしたとしても、そこはゴールではなく、むしろスタートといっても過言ではありません。ソフトウェアリリース後の保守、管理が、クライアントからの信頼獲得につながります。
しかし、ソフトウェアの開発には、多くの人材が関わっており、開発企業内でも業務分担されていることから、技術者と保守、管理を行う者は異なることが一般的です。
ただ、作成したソフトウェアはクライアントによってそれぞれ異なるため、確実な引継ぎが重要になります。イテレーションを繰り返すことによって築き上げた信頼関係を崩れてしまうことがないように、保守、管理の徹底が必要です。
保守、管理の担当者にクライアントの詳細な情報を引き継ぐことはもちろん大切ですが、ドキュメントを作成しておくことも万が一の場合に有効です。
誰が見ても内容が理解できるドキュメントを作成しておくことで、重要な事項の引き継ぎもれや、担当者が不在のときの突発的なトラブルにも対応できるようになります。
ソフトウェアの保守、管理の徹底をすることで、信頼獲得に繋がります。
まとめ
アジャイル開発は、イテレーションと呼ばれる短いサイクルの開発を繰り返していくことで完成度を高めていく開発手法です。
アジャイル開発を進めるには、チーム一丸となって臨むことが大切であるため、それぞれに役割があります。また、クライアントとの信頼関係も非常に重要であることから、相互のコミュニケーションも必須です。
クロス・コミュニケーションでは、様々なクライアント様のプロジェクトに携わらせていただいており、WEBシステムやスマホアプリ、UX/UIデザインなどの幅広い開発を可能としています。また、過去の実績から御社に合ったプランや開発方法も提案させていただいております。
まずは、無料コンサルティングも行っていますので、アジャイル開発を使った各種システムの開発を外部委託しようとお考えのご担当者様は、ぜひ当社までお問い合わせください。
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